営業推進室は、不動産の賃貸・売買を通じてお客様と直接向き合う、会社の“顔”ともいえる部署です。店舗での来店対応や物件のご案内を中心に、SNSでの情報発信や現場発の企画運営にも携わり、お客様との信頼関係を築いていきます。
佐藤さんが所属するのは「営業部」。不動産の賃貸や売買など、お客様と直接やり取りをする最前線です。「不動産営業って、物件を売る(借りてもらう)ために駆け回るイメージが強いですが、本当はそうじゃないんです」と、佐藤さんは話します。「大切なのは、お客様に信頼されること。そこがしっかり築けると、不思議なくらい契約につながるんですよ」と言い切るその姿勢は、1年目・2年目の苦労を乗り越えてこそ得られたものだといいます。
では信頼を獲得するためには何をすればいいのか。佐藤さんが大事にしているのは「まず相手の話に真剣に耳を傾ける」ことだそうです。「アドバイスをする前に、お客様の不安や希望を根気強く聞く。それだけで『この人は親身になってくれる』と思ってもらえるんです」。目先の数字や成果よりも、お客様が本当に求めているものは何かを理解する努力が、結果的に「選ばれる営業」へ導いてくれるのだとか。
佐藤さんは宅建と相続支援コンサルタントをすでに取得済み。現在は不動産コンサルティングマスターの資格取得を目指して勉強中です。「自分だけが得する知識じゃなくて、お客様にも役立つ知識を身につけたいんです。そうすれば自然に仕事にも人生にも活かせる。」学んだ経験が提案の幅を広げ、よりお客様に寄り添える営業を目指す原動力になっています。
振り返れば、2年目に苦しんだ時期や人間関係で悩んだ時間も、今の佐藤さんにとっては大切な糧。「そのとき見た景色が、後で同じように悩んでいる人を助けるヒントになったりしますから」と笑います。「営業って毎日が本番ですが、どんな体験も自分の血となり肉となる。だからこそ、ムダなんて何ひとつないと思えるんです」と力強く語ってくれました。
不動産営業の魅力は、「自分が信頼される存在になる」ことだと佐藤さんは言います。物件の良さだけをアピールするのではなく、「佐藤さんだから決めたい」と言われる瞬間こそが最高のやりがい。「営業してて良かった!」と心から思える瞬間が、不動産にはたくさんあるそうです。
お客様の要望は日々変化し、予想外の質問が飛んでくることもしょっちゅう。けれど、そうした変化に対応するうちに、自然と判断力や柔軟性が身についていくのだとか。「急に条件が変わったら、すぐに別の物件を提案したり、オーナーさんに相談したり。現場対応を繰り返すほど、営業スキルが磨かれるんです」。この“瞬発力”こそ、不動産営業の醍醐味といえます。
InstagramやLINEなどのSNS広告は、配信エリアや年齢層を細かく設定できる分、「このキャンペーンは若いファミリー層にウケるんじゃない?」といった発想がダイレクトに成果に結び付きます。実際に再生数やクリック数、契約数が伸びていくのを見ると、「自分たちのアイデアがお客様に届いた!」という感動もひとしお。常に新しいPR手法を試し、改善し、結果を出すというサイクルを楽しめるのも営業推進係の魅力です。
賃貸契約や売買契約、相続や税金にまつわる手続き…不動産の知識は範囲が広いぶん、「知れば知るほど自分にも役立つ」と佐藤さん。たとえば自宅を建てるとき、家族や親戚が物件を探すときなどに大いに役立つそうです。「自分の身近な暮らしにも応用できるので、学べば学ぶほどトクしてる気分ですね」と笑います。
不動産は契約後が本番。お客様の新生活がスタートし、家族が増えたり、子どもが独立したりと、ライフステージに合わせたフォローが続きます。佐藤さんも「自分が関わったお部屋で、お客様の思い出が積み重なっていくのを想像すると、本当にワクワクします」と語ります。「家は人生の舞台。そこに関われるって、実はすごく尊い仕事ですよね」という言葉が、営業職の面白さを何より物語っていました。
2013年にアンサー倶楽部へ入社し、今では11年目のベテラン社員となった佐藤さん。しかし実は、もともと法科大学院への進学を目指していたそうです。「法律の勉強だけで“人を裁く”資格を得ていいのか」と疑問を抱き、まずは社会を知るために一般企業へ就職する道を選択。そして行き着いたのが地元・福岡に店舗を構えるアンサー倶楽部でした。
「学生時代はほぼ法律漬けだったので、不動産営業なんて未知の領域。だけど『まずは社会を体感しないと』と思ったんです」。こうして始まった“営業人生”でしたが、1年目はスーツを着て毎日駆け回り、仕事に没頭する日々を送ります。
ところが2年目になると、売上が伸び悩み、上司との意見の食い違いにも苦しむように。「もう辞めたい」と何度も考えてしまっていました。「1年目に必死で頑張っていた貯金が尽きたような感じでしたね。結果も実力もついてこなくて、どん底でした」
転機は、悩んでいた翌日に社長がケーキを持って八幡店まで訪ねてくれたことでした。「社長は私が落ち込んでいると知らないはずなのに、『頑張ってるね』って声をかけられた瞬間、涙が止まらなかったんです」。そこから常務や上司たちとのコミュニケーションを重ねるうちに、「どうせやるなら、もう一度本気を出そう」と気持ちが変わり、3年目から心を入れ替えて仕事にのめり込んだ結果、今の自分があります。
佐藤さんがさらに大きくモチベーションを高めるきっかけになったのは、地元・福岡にアンサー倶楽部の看板が立った瞬間。「自分の育った場所に自社の店舗ができるなんて、こんなにうれしいことはない」と感動し、「いつか47都道府県にアンサー倶楽部を広げたい」という夢を抱くように。いまではリーダーシップ研修にも自ら手を挙げ、役員を目指すと公言するまでに前向きになりました。「会社に受けた恩を、今度は私が返したい。アンサー倶楽部に入って本当に良かった」と、まっすぐな眼差しで語ってくれました。